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旧 今日の田中(仮名)
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夕方の某スーパーには女子高生がいっぱいで怖いという話題になっていた。
田中も怖いと言っていたのだが思い直した田中は言った。

「いや、自分は年上にはヘーコラしてますけど、年下には強いですよ。」

「じゃあ年下にからまれたらどうするの?」

「何だ?自分の弟より年下のくせにっ!て言ってやります。」

弟より年下だとわかった瞬間に強気になるらしい。

「弟って何歳なの?」

「18歳です。基本的に弟より年下かどうかが基準になるんですよ。もし弟より年上で自分よりは年下にからまれた場合は『そんな事したらいけないと思うよ』って言います。」

自分より年下でも弟より年上の場合はあまり強気にはなれないみたいだ。


オマケ・・今日の加藤さん(仮名)

うちの店に来るガチャガチャの問屋の加藤さんは前々から面白いと思っていたので、一つ紹介してみたいと思う。
加藤さんは来年で定年をむかえるそうで大ベテランであるが、田中も認める面白い
方だ。

ガチャガチャの入れ替えにやって来る加藤さんとはよく世間話をする。
やはりベテランの方だけあって旬の話題になる事が多い。

「今日もテレビでやってましたけど、『イジメ』の事が取り上げられていますね。」

「あー、あの先生まで一緒になっていじめていて、自殺しちゃったっていうやつですか?」

「えぇ、そうです。昔は同じクラスの仲間にからかうくらいはありましたけど、イジメなんて考えられなかったですよね。」

「そうですね。」

「イジメとかカツアゲとかは他の学校相手にやるもんですよね。」


あっ、いや、それは間違っていると思うのですが...。


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うちの店のお客さんから、かなり前に食事のチケットを買っていた。
5000円で5500円分の食事が出来るそうだ。
ビアガーデンの時に使っちゃうだろうなと思っていたが、結局行くヒマがなかった。チケットの期限は10月いっぱい。
だったらという事でお一人様¥2200のオーダーバイキングに行く事決定。

オーダーバイキングという事だったので、頼んでから作ってくれる食べ放題だと思い、私は事前に田中と打ち合わせをしていた。

「食べ放題なんだから吐くまで食え!」

「食べてる時にウマいって感じるんですから、吐いてでも食った方が元を取れますかね?」

「そりゃ、そうだろ。腹ん中に入ったらみんな同じなんだから。」

バカな打ち合わせの内容はこんな感じで、田中とケンちゃんと3人で行ってきました。

ホテルニューキャッスル9F『ベルビュー』

見てください!この夜景!!



店内はこんな感じになっていまして、想像していた食べ放題とはかなり違います。
ちなみに私とケンちゃんもこんな格好でした。


とりあえずメニューから一番高そうな物をチョイス。
やっぱりステーキです。


他にもいろいろ頼めます。
1,2,3,4,5,6,7

さすがに吐くまでは食べませんでしたが、田中はステーキを4皿食ってました。
デートにもいいんじゃないでしょうか?

このロケーションだったら田中も言います。

『君の瞳に乾杯』




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(PC&携帯)
田中が出勤してすぐの一服タイムに話しだした。

「自分、授業中にずーっと絵ばっかり書いてたんですよ。そしたら友達に『何でそんなに絵ばっかり書いてるの?』って聞かれて、つい自慢したくなって『お店で作るパーカーのデザインやってるんだ』って言っちゃったんですよ。」

確かに私は田中のノートの落書きが気にいったんで、『プリントしてみようか?』と言った。もちろんあのまま作っても着れなそうなんで少し手を加えて作ろうと思っている。

「そしたらですね、友達が『自分もやりたい!』って言い出して、『店長に見せて!』とか言って書きだしちゃったんですよ。」

「あのな、田中。私は田中のあのゆるい絵が良くて『作ろうか?』って言ったんだぞ。あれに加工してカッコ良くしたいんだよ。」

「それで姉ちゃんにも言ったら姉ちゃんも『やりたい!』って言ってて。」

「別にパーカーを大々的に売りたくてデザインを募集してんじゃねえんだぞ!」


田中が黙っているので私は具体的な話を始めた。

「キムタクがデザインしたTシャツだったら欲しがる人がいると思うだろ?」

「確かにいますね。」

「それと同じで田中は有名人だから『ヘタクソな絵』って笑いながら欲しがる人がいるかも知れないじゃん。」

「あー、なるほど。確かにそうですね。」

田中は納得したようだった。


「友達には今じゃなくて将来の話だったって言っておけば。」

「あー、そうですね。」

「お姉ちゃんには何て言うの?」

「姉ちゃんには正直に言います。自分の絵だから売れるんだよ。姉ちゃんの絵だったら売れないんだよって言います。」

もちろん田中はこの後、私に一発叩かれた。


特にネタがないので田中の今日の仕事を書いてみる。
6時30分田中が出勤。

「どうしたの?いつもに増して今日は遅いな。」

「あっ、すみません。友達に頼まれたゲームを買ってたんで。」

まあ、いつもの事である。

「さあ、今日は何の仕事をしましょうか?」

とりあえず梱包をお願いした。
私は携帯の調子が前々から悪かったのでドコモショップに行かせてもらった。

戻って来ると順調に作業が進んでいる。
だが、一つパッケージの状態が悪い商品があったはずなのにそれもない。
どうやら田中が確認せずに梱包してしまったようだ。
うちの店で扱っているフィギュアなどはパッケージの状態にこだわるお客さんが多いので、梱包前のチェックと厳重な梱包は基本である。

「田中くん、パッケージの状態が悪いやつがあったろ。」

「いや、見てないです。」

「何で見てないんだ?」

「いや、包めって言われたから包んでるんですけど。」

そりゃそうなのだが、包む時に確認してパッケージ状態が悪いのをチェックする事も含めて梱包である。

こうして田中は私に叱られて、包んだ商品を再チェックのため開封している。


今日はとても平和な一日だった。

たぶん田中がいないせいだろう。
理由は昨日が友達の家で『お泊り会』だからだそうだ。
二十歳にもなって『お泊り会』などど言ってる時点でどうかと思うが、田中だから仕方ない。

えー、何だかんだで今日はネタのストックがない。
久しぶりに田中の授業中の落書きを入手したので、気にいったのを公開してみようと思う。


デビ○マンらしい。

こちらはオリジナルだという事だ。

ノートを2冊見せてもらったのだがそこら中に落書きしてある。
こいつ学校に何しに行ってるんだ?と思っていたが、3日くらい前に田中が出勤するなり私に言った。

「今日、学校で抜き打ちテストがあったんですよ。それで結果なんですけど1位だったんですよ。」

ウソ!?本当に?

「自分、勉強は苦手なんですけど復習は得意なんですよ。」

田中はこの落書きだらけのノートで復習してるのか?


お客さんからお土産をいただいた。
それは秋葉原のお土産でおでん缶だった。



とりあえず食ってみる事にした。
缶を開けると一つしか入っていない具も何個かあったので、じゃんけんで勝った方が先に選べる事にした。
加工されているので見た目では何の具だかわからない物もあった。

やはり最初のうちは二人とも一つしかない物から選んでいった。
私はうずらの卵を選んだ。
田中は見た目ではちょっとわからない物を選んだ。

「田中くん、それ何?」

「これはイカですね。」

そんな感じでじゃんけんは進んで一缶を食い尽くした。

もう一缶はまたお腹が空いた時に食べる事にして仕事を再開した。
再開してすぐに私はおでん缶に目が向いた。

原材料名 こんにゃく、うずら卵、黒はんぺん、etc.....。


イカなんて入ってないじゃん!
お前は何を食ったんだよ!?







「おはようございます!」

田中が出勤して来たがお客さんが店内にいたのに気付いてそのままウロウロする。
お客さんがレジから離れた場所に移動した時に私の所へやってきた。

「店長、ちょっとお話があるんですが.....。あっ、でもお客さんがいるんで後からでいいです。」

次の日曜日に休む事は事前に聞いているので、休みたいという類いの話ではないと思う。

その他に改まって話すような事はなんだろう?
とうとう田中も辞める時が来たのだろうか。
多少、緊張した。

私はタバコがなくなっていたので、話をするまでの間にタバコを買ってきてもらうように頼んだ。

「田中くん、タバコ買ってきてくれる?」

「はい、わかりました。私もタバコがないんですけど30円足りなくてタバコ買えないんで貸してもらえますか?」

田中がタバコを買ってきて間もなくお客さんが帰っていった。

私と田中は外に出てタバコを吸い始めた。

「でっ、田中くん。話って何?」

「えっ、何ですか?」

「いや、さっきお客さんがいた時に話があるって言ってたろ。」

「ああ、30円貸して下さいって言おうと思ったんですけど、お客さんがいたんで後回しにしました。」

貸さなきゃよかった。


今日は問屋さんに発注作業をしていた。

まとめて注文を出すため、田中がFAXを整理してから私に渡す。
とりあえず注文を出さないと思われる商品のFAXを渡される。
さすがに1年半以上いるだけあっていいヨミをしている。
ほとんどはゴミになる。

続いては毎回注文を出しているシリーズを渡してよこす。
これは簡単に発注数が決まるのでさほど面倒な作業ではない。

この後はなかなかFAXが廻ってこない。

おかしいなと思って、田中のいる場所に行ってみると自分の欲しいフィギュアを選ぶのに夢中になって作業を忘れている田中がいる。

前に書いたように田中は画像の編集ソフトを扱う事が出来る。
パソコンのある場所から移動する必要がないのでかなり作業が楽になった。

加工した画像は主にホームページの更新に使うのだが、サーバー(ホームページのデータを置く場所)に入れるためには、ファイルの名前を全て英数字で入力しなくてはならない。

自分でわかればファイル名は何でもいい。
1でも2でもAでもBでも構わない。
だが田中が画像の加工で私が更新なのでわかりやすい名前を付ける必要がある。

田中の名前の付け方は間違ってはいないのだがちょっと長い。
前にデータを受け取ってホームページにアップしようとした時だった。



『入力したファイル名は長すぎます。これより短いファイル名を入力してください。』
初めて見た画面だった。

それは『BMプロジェクト 仮面ライダー1号』という商品を開いて写した画像だった。
田中が付けた名前は『bmprojectkamenraidaa1gouhiraki.jpg』。
確かに長すぎる。
写真を撮る作業はなくなったが、かわりに何の画像か解読するのに時間がかかるようになった。


田中が言った。

「自分、効き目が左みたいなんですよ。」

「ふーん、それがどうした?」

「今日、学校で顕微鏡みたいなカメラを見たんですけど、自分どうしても全く見えないんですよ。」

「へー、そうなんだ?」

「で、気がついたんですけど、右目で覗いてるのに左目を開けて右目はつぶってるんですよ。ですから効き目が左目なんじゃないかなあって思ったんですよ。」

それって、効き目の問題じゃないだろ!




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