伝票を整理する田中（仮名）

田中に新しい仕事を教えた。
メーカー、問屋から届く納品書、請求書などをまとめる仕事だ。
案の定、出来上がったファイルを見ると向きが逆だったり、小さいファイルなのに大きな伝票を挟んだりとムチャクチャだった。
ある程度、予想はしていたのでこのくらいは問題ない。

私はパソコンで仕事をしていたので田中とは別な部屋で作業していたのだが、
すべて終わったと報告を受けて作業の成果を見にいった。

まとまったファイルを確認したが問題ないだろう。
その時に伝票に穴をあける2穴パンチが目に入った。



通常はこのパンチに透明なフタが付いていて、切り抜いた丸い紙が入るようになっているのだが、田中の使っていたパンチにはフタが付いていない。

気をきかせて捨てたのだろうか？
いや、田中がそんなに気が利くわけがない。
恐る恐る作業していた場所を見ると無数の切り取った丸い紙が落ちていた。

田中に「気が付かなかったのか！？」と聞くと「まったく気づきませんでした」との返事。
田中に仕事を頼むと仕事が増える...。