三沢でのビリヤード

週末は三沢に出かけていた。
泊まりだったので飲みに出たのだが、さすが三沢である。どこの店に行っても外人さん率が高い。

何件か飲み歩いた後、知り合いがやっている店があるので私は一人でそこへ向かった。

入るなり顔見知りがたくさん声をかけてくる。
すぐに集まりが出来て話を始めたのだが、私の視界に妙な黒板が映った。
聞いてみると店内の真ん中にあるビリヤードの順番を待つ人の名前らしい。
勝ち続けるとずっと突いていられるそうだ。

一緒に三沢に来たO氏が私より前に同じ店に行ったそうだが、『どうすればビリヤードが出来るかわからなかった』と言っていたので、電話で来るように言った。

O氏はそこそこビリヤードがうまい。
365日のうち300日くらいはやっているだろう。

まあ、ずっと勝ち続けるんだろうなあと思っていたところへO氏とKOBA、モッティが到着。

すぐにO氏の番がやってきた。
ゲームは8ボール。だが何か少しルールが違うようだ。

それまで勝ち進んでいた日本人が負けて相手は外人だった。
もちろん兵隊さんだろう。
マジメにやったらたぶん圧勝だろうが、相手は鍛え上げている身体を持っている酔っぱらい。

英語が話せないO氏（他全員）であるが、なんとなく無難に突いて1勝を上げた。

2人目のチャレンジャー登場。
やっぱり外人さんである。

1勝して調子にのったのか、最後の方は3球か4球連続で入れていた。

（やりすぎ、やりすぎ）と私は心の中で思っていたが、O氏には届かなかった。

最後の8番、これを入れるとO氏の勝ちである。

おしい！！スクラッチ。

あれっ？相手の外人さんが握手を求めている。

「Nice Game！！」

あら、負けちゃったの？
ルールはいま一つ理解していないが負けは負け。
O氏の実力はこんなものなんだろう。

だが、私はこの日のO氏を高く評価している。
ビリヤードの台を中心にみんな飲んでいるのだが、もちろんゲームなんか見ていない。
O氏は英語が話せないにもかかわらず、球を突く時に邪魔な外人さんをすべてどかしていた。
たぶんこれが原因で撃たれてもO氏に悔いはないだろう。


来年は英語を覚えてリベンジに行くはずである。